経営戦略(中央経済社)

講義動画無料公開中

現代経営学の中核理論のひとつであり、ビジネススクールでも学部でも必ず学ぶ科目の1つとなっている「経営戦略論」。ですが、主な理論は80年代までには確立されているため、その手法や教育法も20世紀の思想が色濃く残っており、高度な理論を座学で聞きながら、分厚い本を読み解き学ぶ、というスタイルがよく採用されます。

経営戦略論は、ロジカルかつ鋭い分析から自社の未来を描き出す、大変重要・有用な理論体系です。しかし、分厚い本を読み解きながら学んでいくスタイルでは、とても抽象的で「理屈は分るけれども使いづらい」、という印象を抱きがちです。

本プログラムは、経営戦略論の教育方法にイノベーションをもたらすことを狙い、経営戦略論のエッセンスを明日に使えるシンプルな論理と手法とに落とし込み、ワークショップの中で具体的・体験的に学んでもらうものです。 以下から、実際に行われた講義の映像がご覧いただけます。ぜひご覧ください。

第1回 戦略策定のプロセス

企業の戦略は、一人の人が頭の中で考えて作られるのではなく、複数の人のコミュニケーションの中で作られていきます。この回では、簡単なゲームから個人で決めることと複数の人が集まって決めることの違いを体感してもらいます。それを通じて複数の人で決めることから生まれる難しさとそれをどう克服するかについて考えてもらいます。

佐藤 秀典

担当講師 / 佐藤 秀典

  • 筑波大学ビジネスサイエンス系准教授
  • 専門分野 : 経営組織論

現在はそれぞれの組織が持つ「らしさ」に焦点を当てて研究中。

第2回 利益

経営戦略を考える上での第1歩として、企業と利益の関係に関して考えるもらう講義です。考えてもらうことは大きく分けて2つあります。1つ目は、そもそも利益は必要かという問いです。企業経営では利益を目指すべきなのでしょうか、必要があるとすればなぜ利益をあげることを目指す必要があるのでしょうか。2つ目は、どうすれば高い利益をあげることができるかという問いです。講義では、実際に高い利益をあげている企業と低い利益しかあげていない企業を比較してもらい、高い利益をあげるには何が必要なのかを皆さんに考えてもらいます。

福地 宏之

担当講師 / 福地 宏之

  • 一橋大学 大学院商学研究科 准教授
  • 専門分野 : 経営戦略論、経営組織論、マーケティング・マネジメント

2003年 一橋大学商学部を卒業
2009年 一橋大学大学院商学研究科博士後期課程修了一橋大学大学院商学研究科特任講師、東洋学園大学現代経営学部専任講師、准教授を経て2017年より現職。
研究上の主たる関心は組織の市場対応のプロセスにある。
現在の具体的な研究テーマは、
1)組織構造とマーケティング戦略の関係
2)新興国市場への参入戦略と組織マネジメント
3)経営指標の組織的利用と戦略的意思決定の関係
などである。

第3回 業界

企業経営では、当然のことながら、商品やサービスの買い手や、同じような商品やサービスを提供しているライバル企業のことを考えなければなりません。しかし、それ以外にも、材料や部品を提供している企業や、新規に業界に参入しようとしている企業の存在などが企業経営に驚くほど大きな影響を与えています。このような業界構造のもたらす影響を理解するポイントは交渉力という考え方です。この講義ではポーター教授の5フォース分析というフレームワークを通して、業界構造を読み解き、それを生かした戦略を考える能力を皆さんに身につけてもらいます。

福地 宏之

担当講師 / 福地 宏之

  • 一橋大学 大学院商学研究科 准教授
  • 専門分野 : 経営戦略論、経営組織論、マーケティング・マネジメント

2003年 一橋大学商学部を卒業
2009年 一橋大学大学院商学研究科博士後期課程修了一橋大学大学院商学研究科特任講師、東洋学園大学現代経営学部専任講師、准教授を経て2017年より現職。
研究上の主たる関心は組織の市場対応のプロセスにある。
現在の具体的な研究テーマは、
1)組織構造とマーケティング戦略の関係
2)新興国市場への参入戦略と組織マネジメント
3)経営指標の組織的利用と戦略的意思決定の関係
などである。

第4回 全社戦略

企業は、一つの事業だけでなく多くの事業を持っている場合があります。その場合には、個別の事業の戦略を考える視点だけでなく、複数の事業を会社全体としてどのようにマネジメントしていくかという全社戦略の視点が必要となります。この回では全社戦略について、ワークを行いながら特に事業の範囲をどのように考えるのかについて議論したいと思います。

佐藤 秀典

担当講師 / 佐藤 秀典

  • 筑波大学ビジネスサイエンス系准教授
  • 専門分野 : 経営組織論

現在はそれぞれの組織が持つ「らしさ」に焦点を当てて研究中。

第5回 未来を構想する : 将来予測分析の活用

経営者の役割が企業の未来を描くことであるなら、戦略家はまさしく未来を予測するための手法を身に付けなければなりません。来るべき未来を10%でも予測することはとても難しいことですが、それでも将来どのようなことが起こりうるかを知り、それに備えておくための方法もまた経営戦略論のなかに存在しているのです。皆さんにはそうした手法を学習していただき、ワークショップの中で使いながらその真価を学び取ってもらいます。

近日公開予定

中川 功一

担当講師 / 中川 功一

  • 大阪大学大学院 経済学研究科 准教授
  • 研究分野 : ビジネス・システム(価値創造システム)、ビジネス・モデル・デザイン、経営組織論、経営戦略論

「アカデミーの力を現場に」をモットーに、先端の学術知をビジネス界に、ビジネス界の動きを学術にすべく全国飛び回り中。企業をよりイノベーティブにする方法の研究で世界的に評価を受ける。2016年AJBS(日本ビジネスの学会)、EAMSA(欧州ビジネスの学会)、2017年ABEM(新興国ビジネスの学会)で論文賞受賞。

第6回 戦略アナロジー

競争戦略の本質は「戦わない経営」にあります。十年後に血みどろの競争をしないための計画を練り、その実現に向けて何をすべきかのロードマップを描くのが理想です。この講義では、「戦わない経営」を生みだすために重要な一つの考え方である「戦略アナロジー」について学びます。具体的には、ワークを通して企業の「深層的類似性」について理解を深め、最後にはみなさんに戦略アナロジーを用いて「学祭の出店戦略」を考えていただきます。

近日公開予定

井上 達彦

担当講師 / 井上 達彦

  • 早稲田大学 商学学術院 教授
  • 研究分野 : ビジネス・システム(価値創造システム)、ビジネス・モデル・デザイン、経営組織論、経営戦略論

1997年 神戸大学大学院経営学研究科博士課程修了、博士(経営学)
広島大学社会人大学院マネジメント専攻助教、早稲田大学商学部助教授(大学 院商学研究科夜間MBAコース兼務)などを経て、2008年より現職。
独立行政法人経済産業研究所(RIETI)ファカルティフェロー、ペンシルベニア大学ウォートンスクール・シニアフェローなどを歴任。

第7回 シナジーはどう生まれるか : 事業間の相互関係を構築する

ドコモショップが生命保険を扱うのはどうしてでしょうか。腕時計のメーカーだったセイコーエプソンがプリンタで成功した背景とは? 企業がそれまでと異なる新しい事業に進出するとき、大切なことは、それまでの事業で培った強みを新しい事業にうまく活かすことです。この回では、複数事業の相互関係を構築するうえで留意すべきポイントを学んでもらいます。

6月13日以降
公開予定

小阪 玄次郎

担当講師 / 小阪 玄次郎

  • 上智大学 経済学部 准教授
  • 専門分野:イノベーション・マネジメント、経営組織論

2010年 一橋大学大学院商学研究科博士後期課程修了、博士(商学)
現在は、イノベーションを生み出す組織の設計、とくに研究開発組織を対象とした調査を行っている。2016年、組織学会より高宮賞受賞。

第8回 垂直統合と垂直分業

たとえばソニーのデジタルカメラは、中核となる部品から最終製品までを自社で手がけていることで、優れた性能を実現しています。しかし逆に、自転車部品のシマノのように、部品だけに特化して高い成果をあげる企業もあります。企業が製品・サービスを消費者に届けるまでの一連の流れの中で、果たしてどこまでを自社で手がけたらよいのでしょうか。この回では、その判断基準を習得してもらいます。

6月15日以降
公開予定

小阪 玄次郎

担当講師 / 小阪 玄次郎

  • 上智大学 経済学部 准教授
  • 専門分野:イノベーション・マネジメント、経営組織論

2010年 一橋大学大学院商学研究科博士後期課程修了、博士(商学)
現在は、イノベーションを生み出す組織の設計、とくに研究開発組織を対象とした調査を行っている。2016年、組織学会より高宮賞受賞。

第9回 構想した戦略をいかに推進していくか : 戦略推進ネットワーキング分析

優れた戦略を構想するには、社内外の人的ネットワークを通じて良質の情報に絶えず触れる必要があります。 他方、構想した戦略をうまく推進していくためには社内外の人々をうまく巻き込んでいく必要があります。 つまり、戦略は、構想するうえでも推進していくうえでも「人的ネットワーク」が鍵となるのです。ワークショップでは戦略の構想と推進を促すネットワークの作り方についてみなさんに考えてもらいます。

6月22日以降
公開予定

永山 晋

担当講師 / 永山 晋

  • 法政大学 経営学部専任講師
  • 主な研究対象 : チームや組織のクリエイティビティ

『ダイヤモンド・ハーバード・ビジネス・レビュー』『組織科学』『日本経営学会誌』に論文を掲載。
2016年Academy of Management国際カンファレンスにて組織論部門ベストペーパーにノミネート。

第10回 CSV

企業の目的は利益をあげること「だけ」なのでしょうか。アメリカの経営学者マイケル・ポーターはCSV(Creating Shared Value:共通価値の創造)という概念で、企業は経済的な価値(利益)と社会的な価値(社会が抱える課題の解決)の両立が重要であると提唱しています。また、事業戦略のデザインにおいては、複数の課題を同時に解決しつつ、周囲のステークホルダー(社員も含む)が自らその事業活動に協力したいと感じさせるストーリーあるいはミッションが掲げることがこれからの時代求められています。本講義ではいくつかの事例を通じて、CSVを意識した事業戦略デザインについて学びます。

6月27日以降
公開予定

東瀬 朗

担当講師 / 東瀬 朗

  • 新潟大学 大学院技術経営研究科 特任准教授
  • 慶應義塾大学 大学院システムデザイン・マネジメント研究科 講師(非常勤)
  • 博士(システムデザイン・マネジメント学)
  • 専門分野:安全文化・組織文化、チームワーク、システムデザイン論

民間企業で内部統制コンサルティング等を担当後、2008年に開設された慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科にて修士号(システムエンジニアリング学)及び博士号(システムデザイン・マネジメント学)を取得。
慶應義塾大学研究員、同大学院特任助教などを経て2016年4月より現職。
その他、内閣府経済社会総合研究所客員研究員(2013年5月~2016年3月)・安全工学会保安力向上センター研究員として、安全文化・組織文化・イノベーション手法などに関する調査・研究及び現場での普及・実践を行っている。